2009年12月12日土曜日

【ベツレヘム】出発までの準備-03


当協会の事業ではないのですが、当協会の音楽家会員、サポート会員が関わった事業ですので、ここに記録しておきます。

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 旅行関係の準備は進み,演奏会などの音楽関係の内容もおおよそは決まりました.

 あとは日本文化紹介企画の準備です.

 出雲の紹介については,まず,市内のあちこちを写真を撮って歩きました.
 街並みのほかに,出雲芸術アカデミーやホールといった音楽活動を行っている場所,出雲大社,自然など.

 また,日本の古くからの家を紹介したく,一緒に演奏したりしている70代のアマチュア・チェリストNさんの家を撮影させていただいたりしました.

(写真)そのお宅の昔の写真.現在も純和風の素敵なお宅ですが,瓦葺きになるなどしています.


 その他,出雲の神話について少し勉強したり,先方の希望に歌舞伎,能の紹介をしてほしいというのがあったので,それらについて勉強したり,写真を用意したりしました.

 日本文化紹介企画では,日本の料理の紹介もすることになっています.
 これについては,一緒に行くR.O.さんが中心となって準備してくれました.すし,天ぷら,白玉だんご等を出す予定です.
 荷物を軽くすることも考えつつ,これらの買い物も進めていきます.


(つづく)




2009年12月8日火曜日

【ベツレヘム】出発までの準備-02



当協会の事業ではないのですが、当協会の音楽家会員、サポート会員が関わった事業ですので、ここに記録しておきます。

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◆プログラム-コンサート
 ベツレヘム音楽アカデミー,私たち双方の希望をすり合わせ,コンサートについては,いずれもベツレヘム市内にある,ピースセンター・ホールで1回,聖誕教会で1回を開催することとなりました.

 ピースセンター・ホールでのコンサートがメインのコンサートで,こちらから行くメンバーの楽器,先方の希望等を考慮して,以下の曲ほかを演奏することとしました.
※以下,()内は編成です.Vnはヴァイオリン,Fgはファゴット,Tbはトロンボーン,Pfはピアノです.

 J.S. バッハ:コラール「主よ人の望みの喜びよ」-カンタータBWV147より(Vn・Fg・Tb・Pf)
 E. イザイ:アンダンテ(Vn・Pf)
 F. ショパン:幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66(Pf)
 サリーム・ゾグビ:ファンタジア・カプリチオーサ ロ短調 作品17(Fg・Pf)
 J. ブラームス:ハンガリー舞曲第5番(Vn・Fg・Tb・Pf)
 岡野貞一:ふるさと(Vn・Fg・Tb)
 山田耕筰:赤とんぼ(Vn・Fg・Tb・Pf)
 Rahbani:Shayef El Bahar(Vn・Fg・Tb・Pf)
 Rahbani:Habaitak(Vn・Fg・Tb・Pf)
     ほか

 「ファンタジア・カプリチオーサ」は,ベツレヘム音楽アカデミーのサリーム・ゾグビ Saleem Zougbi さんがファゴット奏者・木村恵理さんに献呈した曲です.
 また,「Shayef El Bahar」「Habaitak」はパレスチナで愛唱されている曲だそうです.
 パレスチナは政情も不安定で,郵便物も確実に届くかわからないとのことで,これらの楽譜はベツレヘムからメールに添付されたPDFファイルで送られて来ました.

 また,「ふるさと」「赤とんぼ」は,出雲芸術アカデミー,出雲フィルを通じて交流のある指揮・作曲・編曲の福留敬人さんに,この編成のために編曲していただきました.

 また,聖誕教会でのコンサートでは,以下の曲を演奏することとしました.

 J.S. バッハ:コラール「目覚めよと呼ぶ声あり」-カンタータBWV147より(Vn・Fg・Tb・Ocarina・Pf)
 岡野貞一:ふるさと(Vn・Fg・Tb)
 山田耕筰:赤とんぼ(Vn・Fg・Tb・Pf)
 J.S. バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番 第3楽章(Vn)
 M. マレ:スペインのフォリア(Fg)

 オカリナを演奏するのは,指揮者の中井章徳さんです.

(つづく)


2009年12月6日日曜日

【ベツレヘム】出発までの準備-01



当協会の事業ではないのですが、当協会の音楽家会員、サポート会員が関わった事業ですので、ここに記録しておきます。

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 ベツレヘムへ行くメンバーも決まり,準備に動き出します.

◆資金調達
 資金調達については,出雲側とベツレヘム側それぞれで動き始めました.
 こちら側では,国際交流基金,しまね文化ファンド,しまね国際センターの助成制度に応募することにしました.

 助成制度の応募に必要な書類はそれぞれ違いますが,概ね以下のような内容を提出しなければなりません.

 ・事業計画書-事業の趣旨,目的,効果,概要,特色,今後の展望
 ・予算書

 助成の対象となる予算項目には制限があることが多く,例えば,主催者(私たち)の謝礼,飲食費などは対象外となります.

 幸い,今回の申請は採択され,かなりの資金を調達することができました.ただ,それでも全額が賄えるわけではなく,足りない部分は自己資金を使って行くこととなります.


◆航空券
 前述のように予算を立てていかないといけないのですが,何がお金がかかるかなあと考えると,やはり旅費が一番お金がかかりそうです.
 国内で演奏会をする時に考える「お金のかかる項目」は,会場費,人件費,旅費,印刷費(チラシ等)です.
 今回の場合は,会場はベツレヘム側で用意してくれるようですし,人件費は自分たちの意志で行くことなのでそもそも必要ありません.また,チラシ等はベツレヘム側で作るそうなので,印刷費もあまり必要ありません.
 となると,お金がかかるのは,旅費(航空券代)です.
 パレスチナに行く場合は,隣のイスラエルのテルアビブまで飛行機で行くか,同じく隣のヨルダンまで飛行機で行くかして,その後はいずれも陸路でパレスチナに入ることになります.
 詳細は追々書くとしまして,今回はエール・フランスを使って,まずイスラエルのテルアビブまで行くことにしました.費用は往復(大阪-パリ-テルアビブ)で航空券8万円ちょっと+燃油サーチャージ約4万円ちょっと=約13万円であったと思います.

 下記は移動経路を示しています.実際の飛行ルートを示すものではありません,念のため.



◆保険
 海外旅行に出る時に海外旅行保険をかけたり,あるいはクレジット・カードに元々そういう保険がついてたりします.
 今回も例外ではないのですが,もう一つ変わったところとしては,楽器に保険をかけるかどうかも検討しました.
 楽器保険は,楽器店で取り扱っているところもありますし,普通の保険屋でも動産保険として取り扱っているところもあります.
 いずれにせよ,割と機械的に保険をかけられるもの(いくらの補償が欲しかったら保険料はいくら),きちんと楽器の現物を査定してからでないとかけられないもの,現物までは必要ないけど楽器やそのラベルを撮影して送れというところがあるようでした.



2009年11月23日月曜日

ベツレヘムへ出発するまで



当協会の事業ではないのですが、当協会の音楽家会員、サポート会員が関わった事業ですので、ここに記録しておきます。

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 パレスチナへ行くために,一緒に行く音楽仲間を探すとともに,資金調達を考えます.

 一緒に行くメンバーについては,ベツレヘム音楽アカデミーが私たちに何を望んでいるかを考慮しなくてはなりません.

 まず,この事業の中心人物であるファゴット奏者の木村恵理さんと,ベツレヘム音楽アカデミーのサリーム・ゾグビさんとのメールのやり取りから,ベツレヘムでは以下のような事業を行うことが決まりました.
 
 ○ベツレヘムにて室内楽演奏会を開催する.
 ○ベツレヘム音楽アカデミーにて,同アカデミーの生徒(子ども)を対象とするワークショップを実施する.
 ○ベツレヘム音楽アカデミーにて,同アカデミー関係者や一般の方を対象とする日本紹介企画を実施する.

 これに基づき,いつも出雲芸術アカデミーなどで一緒に活動しているメンバーでベツレヘムへ行くこととなりました.具体的には,芦原充さん(ヴァイオリニスト),木村恵理さん(ファゴット奏者),森山貴宏さん(トロンボーン奏者),望月美希さん(ピアニスト),中井章徳さん(指揮者),小村ルリ香さん,尾崎嘉信の7人です.

 
(写真 ベツレヘムの聖誕教会の前で)


 資金については,メンバーそれぞれが支出するとともに,国際交流基金,しまね文化ファンドの助成制度も利用して資金を用意しました.


2009年10月20日火曜日

ベツレヘムへ行くきっかけ

当協会の事業ではないのですが、当協会の音楽家会員、サポート会員が関わった事業ですので、ここに記録しておきます。

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 2008年2月,出雲で一緒に音楽活動をやっている方々と「出雲とベツレヘム-音楽のかけはし」という事業のためにベツレヘムへ行きました.

 「出雲とベツレヘム-音楽のかけはし」って何なのか,なぜベツレヘムなのか,これからご紹介していきます.

 そもそものきっかけは,2006年8月に国際交流基金の文化人短期招へいプログラムで出雲芸術アカデミーを訪れたサリーム・ゾグビさん(ベツレヘム音楽アカデミー学長)との出会いでした.

 ゾグビさんは当初は出雲に来る予定ではなかったとも聞きますが,たまたま日本のクラシック音楽雑誌「モーストリー・クラシック」に掲載された出雲芸術アカデミーを紹介する記事を目にされ,出雲を訪れられました.

 ゾグビさんは出雲芸術アカデミーや出雲の地をとても気に入ってくださいました.
 そして帰国後も,出雲芸術アカデミーとの交流を続けたい,出雲芸術アカデミーのメンバーをベツレヘムに招きたいと熱心に働きかけられ,その熱意を受け,ベツレヘム側だけではなく出雲芸術アカデミーの有志でも資金を集め,ついに出雲とベツレヘムの間に音楽のかけはしが架かることになった,つまり出雲から有志がベツレヘムへ行くことになったのです.

 この「有志」の中心となった人を紹介しないわけにはいかないでしょう.

 それはファゴット奏者の木村恵理さんです.彼女が主にゾグビさんとメールのやり取りを続けられ,ついにはゾグビさんから「ファンタジア・カプリチオーソ」というゾグビさん作曲のファゴットとピアノのための曲も献呈されています.
 私たちがベツレヘムへ行くことになったのも,ゾグビさんの熱意にほだされた面と,木村さんの熱意にほだされた面があるわけです.

 さて,次回(いつになるのか)からもう少し具体的にご紹介していきます.